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2003年8月07日
三原 淳雄

 
今度の選挙はおもしろくなるぞ
    株を上げるのは自民か民主か
 

 株式市場が小康を取り戻した途端に、政治家も官僚も政局へと関心を移してしまった。

 また、あれほど証券税制など株式市場活性化を叫んでいた証券業界も、いまや稼ぎに夢中になって依然として使い勝手の悪さが残る証券税制への注文も聞かれない。

 “喉元過ぎれば熱さ忘れる”では困るのだが、今回もまた昔と同じで真の証券市場活性化案は棚上げになってしまった。株が上がれば世の中が明るくなることが世間もやっと判っただろうし、株高が資産効果をもたらし、結果として消費や設備投資を刺激して景気がよくなることもあるのだから、いまこそ株式市場へ個人の資金を誘導する努力を国を挙げて考えるときなのではないだろうか。

 自分のことしか考えない政治家や官僚にそれを求めるのが無理ならば、投資家が変えていくしかあるまい。幸い選挙もちかづいている折でもあり、いささか早いが独断と偏見、そしてカンと閃きで政局と株価を占ってみよう。

 ひとりよがりの小泉首相にとって、これからの選択は極めて厳しいものになるはずである。彼の主張する改革とはいまや張子の虎みたいなもので、身内の自民党からも批判されているぐらいだから、もし塩川、竹中留任という人事では、株式市場は好感しないだろう。だからといっていわゆる抵抗勢力と妥協した内閣にすれば、次の選挙で自民党は危なくなる。小泉首相が総裁選で敗れれば、次の選挙では自民党が民主党に政権を奪われる可能性もある。

 小泉、竹中路線が株式市場に好感はされないだろうし、小泉さんが竹中氏にこだわれば総裁選挙が危ない。そこへタイミングよく自由、民主が合流することになり、ひょっとして民主党が政権を奪うことにでもなれば、株式市場は大騒ぎになるだろうが、反応は好意的なものになるだろう。

 株式市場をベースに考えれば、従来の小泉流改革ではマイナス、さりとて抵抗勢力と妥協すれば自民党の危機で市場は混乱する。そこでいま流行りのマニフエスト(政策)づくりが鍵となるが、小泉さんがこれまで通り郵政、道路にこだわり過ぎると墓穴を掘り、大波乱も予想される。何れにしても株式市場にとって変化は最大の材料。今度の総選挙は久しぶりに血が騒ぐものになるのは必至。われわれの一票次第で日本を変える最大のチャンスが来るのではないだろうか。