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2004年2月23日
三原 淳雄

 
時間と複利の効用
             見直したい複利運用の凄さ
 

 資産運用に際して大切なことは時間の効用である。特に株式投資の場合にはとかく安く買って高く売ることが重視されがちだが、成長を続ける株式をかなりの期間持続すると、時として目をむく成果につながることがある。もちろんそれなりの時間が必要だが、長期的に運用出来る資金で投資を行うのであれば、改めて複利運用の凄さについて考えてみては如何だろう。

 仮にマイクロソフト社をナスダック市場に上場した時に買っていたとしたら、どうなっただろうか。当時のマイクロソフト社の時価総額は約60億円、その後ソフトのウィンドウズの成功などによって急成長を遂げ、18年後のいまの時価総額は約30兆円、何と5000倍である。年率複利計算だと60%という計算になる。つまり毎年60%で運用すると18年後には5000倍、マイクロソフト社に100万円投資していたら50億円にもなったことになる。

 とかく株式投資となると値上がりや値幅取りを中心に考えるのが人情だろうが、ポートフォリオ全体の利回りも、併せ考えながら運用してみるべきだろう。

 運用利回りと運用期間をシュミレーションしてみると、一寸した利回りの差が時間とともに大きな違いとなることが判るはずである。たとえば1.3%の複利で100万円を運用すると10年後に114万円、20年後に129万円にしかならないが、8%だとそれぞれ216万円、466万円と大きな差が出る。もし20%で運用できれば10年後は619万円、20年後は何と3834万円、30%なら10年後は1379万円、20年後は1.9億円となる。株式投資で毎年30%前後で運用することが出来れば、たとえ100万円からスタートしても20年後には物凄いことになるのが成長株への投資の妙味なのである。

 一口に株式投資といってもインベストメント・トレーディング・スペキュレーションといった具合に投資家のスタンスでその取引手法は異なって当然だが、インベストメント(投資)をお考えなら当初から一発狙いなどを考えずとも、毎年確実に投資元本を20〜30%以上に回すことを心掛けてみるのもいいのではないだろうか。とくに若い人たちにはまだ時間があるのだから、時間を味方につける投資を是非考えて欲しいものである。