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プロフィール
三原淳雄
 

2005年03月08日
三原 淳雄

市場経済を学ぶ格好のチャンス
 

 
ライブドアによるニッポン放送株大量取得は、日本中をまき込んで一大狂騒曲となってしまった感がある。若いアンチャンひとりに日本中が大騒ぎしているのだから、何とも平和な国民ではある。そのためタレントなども続々とにわか株式評論家と化し、大向う受けを狙ってのコメントばかりを連発するので、ことの本質よりもエンターティメント化するのがテレビの仕事になってしまったのは困ったことである。この騒ぎのおかげで株や市場に対する理解が深まってくれればいいのだが、うっかりするとやはり株は怖いとか市場は無気味ところだ誤解されないかと心配の方が先に立つ。もし今回の買収騒ぎの主役がライブドアの堀江社長ではなく、たとえばソニーや日立、トヨタといった一流とされている企業だったらこんな騒ぎになっただろうか。 
 
アメリカでは既にNBCはGE、CBSはウェスティングハウス、NBCはディズニーが持っているのだから、TVやラジオ局が企業の傘下に入るのは当り前になっているのである。だから今回の買収騒ぎそのものはアメリカではニュースにはならず、むしろ騒ぎの方がニュースになっているのである。 
 
もちろん堀江社長のキャラクターそのものがエンターティメントになるということはあるが、表面の面白さを追っかけるのではなく、むしろこの騒ぎを教師として子供たちに市場や株の効用や仕組みを教えるチャンスとすべきではないのだろうか。 
 
株式会社に勤めていながら株とは何かすら知らず、自社の企業価値など考えたこともない社員も多いし、日本経済を動かしている原動力が何なのかを知らない国民も多いのが現状なのだから、ここで改めて経済や市場、株の仕組みをマスコミもしっかり国民に教える絶好のチャンスを捉えて欲しいものである。 
 
“ほりえもん”本が子供の教育用として売れているようだが、あんな子供ばかりの日本を想像すると背筋が寒くなってくる。リスクにチャンレンジする姿勢は大いに評価したいが、だからといって無礼な作法まで許してしまったのでは社会のルールが乱れてしまうだろう。「衣食足って礼節を知る」ということも併せて教育する必要がありそうだ。