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プロフィール
三原淳雄
 

2005年08月24日
三原 淳雄

外国人が憧れる国へ
 

相撲の一手に「目眩まし」がある。 
 相手の面前で手を大きく叩き、一瞬相手がひるむ間に自分に有利な組み手を取る方法なのだが、今回の郵政関連の選挙では将に小泉流目眩ましに、国中がうまく引っかかってしまった感がある。市場の原理が働かない郵貯や簡保のいまの姿を見れば、誰の目にも改革が必要であることは明白であり、改革に反対する方がおかしいという考え方には異存はない。しかしいまの日本にとって最大の改革は郵政ではないはずである。いまや日本の国の形がかつてのように右肩上がりで、人口も所得も財産も確実に今年より来年は増えるという時代ではなくなり、人口をはじめ所得も資産も、ひいてはGDPも増やす努力をしなければ増えない国に、国の形自体が大きく変わっているのである。 
 言い換えれば「旧い日本」を「新しい日本」へと変えていくことが本来の改革であり、郵貯だけを変えれば改革成れりというような生易しい時代ではないのである。 
 従って政府としてはまず、日本をどんな国に変えるのか、というビジョンを国民に明確に説明し、然る後にそのプロセスのなかでの郵政改革の重要性を国民に問うのが筋だろう。 
 ところがいまのメディアのはしゃぎ方をみると、ともかく郵政改革反対派を潰せば国はよくなるといった風潮が強く、まんまと小泉流目晦ましに引っかかってしまい、最も大切な真の改革とは何かが見えなくなっている。 
 これまでの道路や年金についても、改革が何故必要かと言えば、新しい国作りのためであるはずなのだが、ただ形を少し変えて実体はほとんど変わっていないのが実状は今回の談合騒ぎで明らかであり、一寸手をつけたつぎはぎだらけの改革ごっこにしかなっていない。それというのもどんな国に日本を変えるべきかという根本が疎かになっているからであり、従って本来なら改革のひとるにしか過ぎない問題が大問題になってしまうのではないだろうか。改革が必要なことは誰もが知っているのだが、その正しい道筋が示されていないから、賛成派対反対派、反対派対刺客といった単純な構図の報道ばかりになり、ますます国民は目を眩ませられてしまう。 
 本来の改革のスローガンは簡単である。 
 どうすればいまの日本を「外国人が住みたいと憧れる国」「日本人に生まれたかったと思わせる国」へと、国の形を大きく変えることから改革を進めるべきだろう。人口が減るのなら、せめて外国にはそう思わせ日本に住ませるような国にする。それが本当の改革のはずである。