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プロフィール
三原淳雄
 

2005年11月28日
三原 淳雄

昨今の成金たちの行く末は
 

何気なくTVを見ていたら、どこかの主婦が株で儲ける方法を、いとも簡単にパソコンを使って得々と説明していた。つまりここで買ってここで売ったらこれだけ儲けましたといった話しである。 
 それはそれで結構な話しだが、日本人とはもう少し控え目で謙虚だったはずなのに、たかだか小銭を儲けた話を、さもベテランのように世間に顔をさらしながら喋る奥さんとは一体何んなんだろう。夕飯の話題はお母さんの金儲け話なのだろうかと、またぞろ始まった危なげな株ブームにいささか心が寒くなった。母親にはもっと大切なことがあるだろうが。あんたのやってる金儲けの方法は、パチンコ台とパソコンの違いだけで、本質は同じではないのかと、思わず突っ込みを入れたくなった。そんな株の投機を放映するTV局も怪しいものだ。だから株を買占められたのではないか。挨拶なしに株を買ったのは怪しからんと言っている口の下から、部下たちは怪し気な株の話をTVで流しているのだから、これはまるで漫画ではないか。TV局のトップなら自分のところがどんな内容を放映しているのかぐらいチェックしてみたらどうだ。三木谷さんに文句など言える筋合いではないのではないか。 
 そこで気になるのが怪し気な株の本を書いたり、株で儲けたと大声で喋り散らしている連中のこれから先の人生である。 
 長年証券の世界にからんできたが、俗に言われる当り屋と自称している連中のなかで、万人が羨むような識見、財力ともに備わって尊敬されながら人生を終えた人など見たこともない。その多くが1回か2回の暴落で敢え無く消えている。 
 忘れっぽいのが日本人の特長だから、昔のことは誰も覚えてもいないだろうが、市場をなめると必ず市場にこっぴどくやられるのがオチ。市場には見えざる神の手が働いているのだから、浅薄な知識やテクニックで勝てる相手ではない。市場は尊敬すべきものであり、軽くぞんざいに扱っていると天罰が下るのである。2003年4月以降東証の時価総額は250兆円も増えているのだから、よほどへまでもしないかぎり、参加してさえいれば儲かったのは当り前なのである。 
 要は下げ相場にも負けずに如何にしっかり資産を運用するかであり、そのために必要なのはテクニックではない。志なのである。自分の人生を豊かなものにするためには市場は欠かせない存在であり、そのために市場に参加するのだという謙虚さと志しをぜひ忘れないことだ。他人の儲け話など信用するとロクなことはないと肝に銘じておくことも必要だろう。