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プロフィール
三原淳雄
 

2006年09月11日
三原 淳雄

ワールド トレード センター
 

 速いものであれから5年、2001年の8月末に、あのワールド トレード センターで食事をし、帰国してテレビをつけたらあの2つのビルが大変なことになっていた。瞬間「きっとテロだ」とアメリカの抱える問題の深刻さに胸が潰れる思いをした記憶がある。あのビルが出来上るころNYに駐在し、その後もビルの地下にあるニュージャージィからの地下鉄の駅を朝夕利用していた身としては「まさか 自分より先にあのビルが無くなるなんて」といまも信じられない気持ちである。 
 あのアメリカに較べたら何と日本は恵まれていることか、テロなどのリスクを考える必要も無く暮らし、我が身の不平不満ばかり言っていればいいのだから、世界一幸せな国だろう。WTC五周年を機に改めて我が身の幸せをたまには感謝してみてもいいのではなかろうか。 
 それにしても日本人のリスクに対する感覚の無さは、あの事件の折にも如何なく発揮されたことを思い出す。 
 テロだ、と言うので全米の飛行中だった飛行機が最寄の飛行場に着陸させられたのだが、途中で放り出された乗客の対応に見事なほどお国柄が出たらしい。 
 アメリカ人は降ろされるや否やレンターカー会社のカウンターに走ったり、ホテルを手配したのに対し、日本人は航空会社のカウンターに詰め寄って何とかしてと騒いでいたとか。テロのような有事に際して我が身は自分で守るしかないのだが、それでも誰かが何とかしてくれると考えるのが日本人。きっと平和ボケしているからだろう。 
 これは民間のみならず日本のお役人もご他聞に洩れず、各地の日本の出先き機関(領事館など)も同じで何ら為す術も知らず、ましてや邦人の保護など全くしてくれなかったらしい。中南米の某国でクーデターが起きた時に、たまたまアメリカ人と一緒だった邦人が日本の大使館に電話をしたところ自分で何とかしろと言われて、アメリカ人を助けにきたアメリカ大使館差し回しのヘリで脱出したと聞いたことがあるが、平和ぼけすると有事に際しても全く無防備になるようだ。 
 「他山の石」という言葉もあるように、ひどい目に遭うのはいつも他国の人とは限らない時代なのだから、あれこれ他国を批判している暇があるなら、むしろ他国のリスク管理の方法をしっかり学ぶべきではないか。 
 「人命は地球より重い」のは事実だが、他人の生命など虫ケラ同然に考えている連中がいるのもいまの時代なのである。 
 きれいごとですむような時代では残念ながらなくなっていることを自覚し、あてにならない国などあてにする愚はもう止めて、自分の生命と財産の安全は自分で守ることを考えてみようではないか。中国人は国など全く信用してない。こんなしたたかな相手が世界には大勢いることを忘れないことだ。