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プロフィール
三原淳雄
 

2007年04月20日
三原 淳雄

マトモな日本は何処へ行った
 

 日本の国民性の特長は、時として極端に大きく一方に振れることだろう。 
 1980年代はそれまでの敗戦ショックに打ちひしがれていた反動もあって、「最早やアメリカに学ぶものはない」と舞い上がり、バブルの恐ろしさも知らずに世界中の有名不動産を買い漁った。 
 ところが一転してバブルが破裂し不良債権列島と化すやとたんに、一億総自信喪失し何はともあれ借金は返せ、土地は買うな、株なんて飛んでもないと一転して不動産、株、借金は三悪というムード一色となり、株も不動産も底値で叩き売って外国人に格好の買い場を提供する始末。 
 自分たちが底値で売っておきながら、ハゲタカにうまくやられたはないだろう。売らなければハゲタカだって買えなかったはず。何せ一億総弱気で過去の過ちの総懺悔の時期だから、銀行もあつものに懲りて不動産や株を買うためのカネは貸してくれないし、みすみす底値を外国人に買われてしまったのだから情けない。銀行も天井で買う時にはドンドン貸し出し、底値で売らせてローンを返させるのだから日本国民はたまったものではない。 
 ハゲタカ脅威論を叫ぶならその前に「何故ハゲタカが来るのか」と一寸考えてみればそこに餌があるからぐらいは判りそうなものだが、そんな時に限って銀行はもとより誰もカネを出してくれない。 
欧米でカネを集めることが出来た連中にとって、日本の大バーゲンは笑いが止まらなかっただろう。ところがその後の世界的なデフレもあって超金余りとなり、いまはカネが集まり過ぎてファンド バブルになってきた。 
 都心の不動産にはまたぞろ傲慢な買い手が増え始めたのは大いに気になる。またぞろそこで儲けた連中が持ちつけぬカネを持て余して、騙されるのではないかと眠れぬ夜を過ごしたり、世界中でバカガネを使ったりして顰蹙をバラ撒くことにならねばいいがと心配である。 
 ところが株の世界はまだ情けない状態が続いている。いい加減な怪しげな新興企業に振り回され大怪我をしたせいか、こちらは極端に弱気になっているようだ。 
 株に関してはまだ疑心暗鬼に陥っているのだろう。 
 1980年代には、これからアジアのリーダーになると市場関係者は胸を張っていたはずだが、いま市場から聞こえてくるのは情けないネガディブな話ばかり。全て外国頼みでNYはもとよりアジア諸国にも振り回される体たらく。 
 下げた相場の解説に「アジア株が下げたから」という理由が出るほどだから、経済大国日本としてはこんな情けない話はない。「オイオイ、アジアのリーダーだったのじゃないのか」と突っ込みを入れたくなる。 
 目に余る楽観か、それとも総悲観か、その二つしか日本にはないとしか思えない。 
 合理的に冷静に判断することが出来れば、左右両方に極端に振れる必要もないのではないか。もっと落ち着いて冷静に考える癖を持ちたいものである。 
 そう言えば、戦前も一等国になりたいと頑張り、先進国入りした途端に傲慢になり、アジアの盟主として、大東亜共宋圏を作ると張り切って戦争を起こし、そして負けたら途端に一億総懺悔。鬼畜米英が一転してギブミー チョコレイトへと変わる始末、教育などはその好例だろう。極端から極端へ振れるのは日本固有のDNAの為せる業なのだろうか。それにしてもいまの日本は自信を失い過ぎているように思えてならないし、このままでは死んでも死にきれないと思っているのは私だけではあるまい。もっとほど良い自信を持とうではないか。