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プロフィール
三原淳雄
 

2007年09月10日
三原 淳雄

ミッチー語録
 

 9月8日収録の日経CNBC「三原・生島のマーケット トーク」のゲストに、就任早々の渡辺喜美金融大臣に来ていただいた。 
 テーマは当然のことながら日本の金融、株式市場の活性化だが、ご案内のように渡辺家は故渡辺美智雄副総理もご子息の喜美大臣もお話しがとても上手で判り易い。 
 本番前の打ち合わせも談論風発で面白いうえに判りやすいたとえの連発であった。 
 「水清ければ魚棲まず、外来種も大いに歓迎するがピラニアは許さない」とか「金持ちにはもっと金を稼いで貰って、どんどん使ってもらうようにする」とか、いまの日本の風向きだと世間の毛を逆撫でするようなことも、二代目ミッチーにかかると何だか至極当然のように聞こえてくる。頭がいいとはきっとこの人にことだろう。 
 その前日が故美智雄大臣の13回忌であり、参会者に配布した「ミッチー語録」という本をいただいた。 
 名言や暴言の多かった方だけに、いま読み直しても面白いし、時代がよく判って楽しく、いまでも役立つ言葉が多い。 
 あまりに多すぎて全部はとても紹介しきれないが、流石ミッチーさんと感じ入ったものを以下ご紹介しよう。 
○ 繁栄した国家や文明は数々あれど、繁栄し続けた国家や文明はない。 
坂道を上るのは何十年もかかあるが、転げ落ちるのは早い。 
 大英帝国も40年で落ちぶれ、ローマ帝国も結局滅びた。経済政策を誤れば日本だってどうなるかわからない・・・・ 当時大蔵大臣(1981年12月) 
○ 金持ち優遇はケシカランと言うが、お金のある人にカネを使ってもらわないと景気はよくならない。(1984年) 
○ あまり貧富の差ができるのも困るが、それは程度問題で、極端に全部をしめあげるということになると、生命の次に財産なのだから、命があって財産がありゃいいんだから、持って逃げるということになるんだな。(1985年) 
 
まだ他にも今聞いてもこころ打たれる名言を数々残しているが、残念ながらこれらのミッチー語録がいまだに生かされていないことである。 
 もう20年以上も前の言葉なのだが、この間日本は相も変わらず当時と少しも変わっていない。むしろミッチーさんのような大物政治家がいなくなって、言葉尻を捕まえられないように小心翼々とした小物ばかりが目立つ。 
 マスコミも昔の方がもう少し大らかだったのではないか。いまは大臣の些事ばかり掘り返し言葉尻をつかまえ食言させることはばかりに気を取られ、肝心な国家の舵取りについてより事務所経費の方が大事みたいになってしまった。小さな正論ばかりを振り回していると、ミッチー語録にちゃんとある次のような国になるのではないか。 
○ みんなでうすい粥食ってくらすのか、公平公正ばかり言っていたらいい企業、金持ちは外国へ逃げてしまう。隣に蔵が建ったら腹が立つような、ひがみ根性では経済はよくならない。(大蔵大臣時代1980年代) 
 「変わる世界、変われない日本」さぞミッチーさんは泉下で歯噛みされていることだろう。