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プロフィール
三原淳雄
 

2007年11月07日
三原 淳雄

「低」の字の似合う国
 

 「馬鹿と煙は高いところに登る」ものなのだが、いまの日本はお利口さんが増えたせいか、低いほうが好きなようだ、また保守的で変われない国民性によく似合っている。 
 低金利、低成長、低為替(円安)、低株価、低インフレ(デフレ?)など経済面でもこれだけ思い浮かぶし、株も円安だと上がる。社会面ではこれまた低の字のオンパレード。赤福などに代表される経営者のモラルの低さにはじまって子供たちの上昇意欲の低さ。低能の犯罪者も反省はまずしないし、テレビにいたっては低レベルの知識を競う馬鹿なタレントばかり、自分の馬鹿さ加減を世間に披露して恥じないのだから、これも低い民意の為せる術だろう。 
 それが高視聴率を稼ぐのだから、何をか言わんやである。 
 昔は「末は博士か大臣か」と言われるほど政治への憧れも高かったのだが、いまの政治を見ていると政治家の目線も下を向くばかりで、この日本をどう変えるのかなど全く感じない。ステーツマンとしての意識の低下は目を覆うばかり。 
 何だか一億総中流変じて、一億総俯むき国家になってしまったようだ。 
 代わって社会主義国のはずの中国の何とまあ元気にことか。ついこの間までは株式市場もなかった国なのに、とうとう百兆円企業(ペトロチャイナ)が誕生する始末。 
 エクソンとGEを足したより大きいそうだから、流石白髪三千丈の国のこと、何ともスケールがでかい(ちなみに日本の株式市場は500兆円そこそこ)。 
 もちろんこの数字は粉飾もいいところであり、浮動株はほんの数パーセントだそうだから、バブルのピーク時の日本の株式持合いによる高株価なんか可愛いもの。 
 その限られた株を奪い合う中国の投資家のエネルギーの高さには脱帽である。 
 中国株がバブルだと言われて久しいが、あのリスクなどものともしないエネルギーを、少しは日本に分けて欲しいものである。 
 「他人の振り見てわが振り直せ」ではないが、あの調子でオリンピックまで頑張られたら、もたもたしていると日本の企業は片っ端しから中国企業に三角合併など駆使されて乗っ取られるのではないか。リスクを取る人がいなければ、その国の経済は前を向いては進めないが、ハイリスクでも猛然と突き進む中国と、ローリスクに甘んじている日本とでは、ひょっとしたら、このままでは日本は中国に呑み込まれてしまうだろう。 
 「低」でいいと覚悟しているのなら、それはそれで結構だが、低が続けば何れ高い生活水準は維持出来なくなることを知ってのことなのだろうか。政治意識は低いまま、いざとなって国に助けなど求めないのなら、それはそれで立派な選択なのだが、いまのままでは高くなるのは税金と社会保険料であることぐらいは覚悟しておくほうがいい。それが厭ならどうすれば「低」から「高」へ変われるかをもう考えてもいいころではないのだろうか。 
 それにつけてもNOVAは許せん。 
 欲につられて引っかかった「円天」などとは違い、自分の値段を高めようと一生懸命努力しようとしている若者たちを騙したのだから、この低の字日本にとって最も許し難い奴らである。おまけに証券市場を悪用し、株主まで騙そうとしていたのだから、この際徹底的に締め上げるべきだろう。