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プロフィール
三原淳雄
 

2010年01月09日
三原 淳雄

Chokkanを信じる
 

 明けましておめでとうございます。 
正月休みに孫たちがやってきた。おかげで賑やかにはなったがテレビは馬鹿丸出し番組ばかりを見せられる羽目になった。「彼は何」と出演者を聞くと「芸人」と孫は言うのだが、とても芸なんて呼べるようなものではない。「あんなものは芸とは言わない。たんなる馬鹿が馬鹿なことをしているだけ。お前も馬鹿になるぞ」といくら脅しても馬耳東風、こちらが薦める番組には目もくれない。家だけかと思ったらどこも似たようなものらしい。世のじーさんたちの憂いがまた深まるのだろう。残念だが我が家の行く末も見えてきた。 
 
 そう言えば大騒ぎになった賞味期限もそうだ。いつの間にか日本人は他人任せになったのか、それとも自分の直感を失ったのかは判らないが、もともと五感はなんのためにあるのかをすっかり忘れたようだ。他人の付けた賞味期限より自分の鼻や口を信用するのが自然だろう。臭ければ口に入れなければいいし口に入れておかしければ吐き出せばいい。そのために五感があると思うのだが、それを忘れてよその国に行けば、きっと酷い目にあうのでは無いだろうか。あの近くの国など何でもあり、妙な毒入りギョウザもあったのにもう忘れたようだ。 
 
 世の中が便利になったなかで忘れられつつあるのが「直感」だろう。とくにマーケットがらみが好例だが何でも分析してしまうし、そんな分析に溺れているうちに失っていくのが「直感」のように思えてならない。直感は時として思いがけず物事の本質を突いていることが多い。オーデイオが好きだから多くのスピーカーをさんざん聞いてきたが、耳に心地いいものが必ずしもスペック的に優れていないことは良くある。分析すれば他のスピーカーが遥かに性能はいいのだが、買う気になれないことは仲間に聞いても同じ。やはり直感で選んだ方が後悔も少ない。 
 
 その分析一辺倒の世の中で、何と最近流行りの婚活まで分析でカップルを選ぶらしい。年収や身長は分析、分類可能だとしても、やはり最後は「直感」になるはず。結婚の相手選びは殆んど「感」だろう。だから後悔もするし離婚もするのだろうが、昔は自分の直感に加えて親の意見や人の意見も入れて決めたから離婚も少なかったのだが,分析癖がついていると直感より分析で決めているようではうまくいかないのではないだろうか。 
 
 これは市場でも言えることである。いまや手軽にネットで様々な分析が手に入る。そのため分析をベースに投資しているようだが、これではせっかく身に付いている五感を働かせられまい。経営者が好きだ、製品がいい、社員がよく働いていると、いった要素が入り込む余地が無い。日本電産の永守さんは下で働くのは大変だろうが会社としてはすばらしい。だから投資してみよう、信越化学の金川さんも信頼出来る、だから応援しようという投資の仕方があってもいい。 
 
 本来人間にはパッと見たときに、人の良し悪しや物事の善悪を見分ける判断能力があるはずなのに、分析に熱心なあまり一番大切な直感という能力を低下させているように特にこのごろ思えてならない。今年は五感を働かせる年になると考えているだけにぜひ五感を養って欲しい。 
 
 さてその五感を生かした典型が、その年の「10大サプライズ」を年の初めに発表しているバイロン・ウイーン氏だろう。今年も市場のサプライズを発表したがこれこそ知恵と経験とそして情報をベースによって磨かれた直感によるものといえよう。昨年はほぼ当てているだけに要注目である。 
 
 1 アメリカの成長率は5%超え、失業率は9%割れ。 
 2 ゼロ金利政策の解除、金利上昇(FFレート2%) 
 3 米国債の発行過剰感から長期金利は5.5%を上回る 
 4 S&P500は前半1300まで上昇後1000まで低下 
 5 ドルは対円では100円、対ユーロは1.30まで上昇 
 6 円安が追い風となって日本株は日経ダウ12,000円以上に上昇 
 7 オバマ大統領が原発推進の法案を承認 
 8 米経済回復でオバマ人気も上昇 
 9 金融規制法案が金融界寄りに修正され金融株が上昇 
10 イランの社会情勢不安でアハマデネジャド大統領失脚 
 
 昨年は金の1200ドル、原油の80ドル、円高、住宅価格の底入れなどかなりの確率で言い当てているので「直感」を信じる人には参考になるだろう。 
 
 そろそろ賞味期限や分析にこだわるより、直感を信じるように自分を変えてみるほうが今年は面白いのではないだろうか。