今年も余すところあと僅か。
痛みだけを国民に強いる首相と、口だけはよく回る大臣のおかげで本当に今年は「ひどい年」になった。
株で140兆円も資産を減らし、一方で30兆円も不良債権を増やしてくれたおかげで、痛みだけは充分に味わうことが出来た。
アメリカでは経済失政の責任をとらされる形で経済閣僚があっさり更迭されたが、日本で何故かそうならず、首相も大臣もきっといい正月をお迎えになるのだろう。
こんなひどい年のせいか、それとも自暴自棄になったのか、兜町で最近流行っているザレ歌をご紹介しよう。
タイトルは「無策」、名曲「与作」のフシで唄うらしい。
“景気が悪くなる ヘイヘイ ゾウ(平 平蔵)
株価がまた下がる ヘイヘイ ゾウ(平 平蔵)
無策、無策と世間は言うけれど、無策、無策 あなたを信じたい
平蔵〜 平蔵”
何ともやるせなくなる替え歌である。
しかし年末になってやっといいニュースも出て来た。
どうやら念願叶って悪評高かった新証券税制が大幅に手直しされ、来年から譲渡益も配当(含投信)も原則は20%の税率としながらも5年間は10%になることが本決まりとなりそうだ。
間接金融から直接金融へと国の方針はハッキリ定めているのに、まるで市場に寄り付くべからずといった感の強かった当初の税制からみると、まだ改善の余地はあるものの大きな変わりようである。
これでゼロ金利のままタンスや銀行などに眠っている寝たきり資金がいくらかでも株式市場へ流れてくれれば、暗い世相にも明るさが戻ってくる可能性が出てきた。
金融庁の努力に深謝したい。
前述の歌のように自信喪失している株式市場には、株価の値下がりで配当利回りが高くなった銘柄はいまやゴロゴロしているので、2−3%の利回りになるポートフォリオを組むにはいい機会だろう。
仮に5年間ネットで3%に回せば、投下資金の15%は配当で回収できるのだから、多少値下がりしても預金よりは有利な投資も出来るし、値上がりの楽しみもある。
経営者や製品に魅力を感じている銘柄などを研究してみる時がやっと来た。
これで株価が回復すれば不良債権も減るし処理も速くなる。
2003年はひょっとしたらいい年になるかも?
|