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プロフィール
三原淳雄
 

2004年09月01日
三原 淳雄

「分」を忘れた日本
 

「衣食足りて礼節を知る」と古人は言ったものだが、現代の日本人には死語となっているようだ。もし曽祖父さんが生き返っていまの日本を見たとしたら、多分怒り狂うだろう。 
食うや食わずだった過去の日本とは全く異なり、うまいものを必死に探して飽食した挙げ句、今度はダイエットのために走りもしない自転車を有料で漕いでいる曽孫の姿を見れば絶句するだろうし、おまけに願っていることが更なる贅沢だと知れば悶絶するだろう。 
しかもそれでまだ文句たらたらなのだから、人間とはどこまでも堕落をするものらしい。こんな飽食の日本で忘れらているのが「分別」とか「分を知る」という日本語である。その好例が株の世界であり、いまの日本の縮図をそっくりそのまま見ることが出来る。 
自分では考えることもせずに「何かいい株はありませんか」と人に尋ね、それで損でもすると「損をさせられた」と恨むし、リスクをとって頑張った人に対しては、何かうまいことをやったのではないかとひがむ。「金持ち優遇は怪しからん」と言っている連中に限って、金持ちになろうとする努力もしていない。 
努力もせずリスクもとらないのなら、人より上に行けるはずもないのに、分別のなさとは恐ろしいもので、嫉妬とねたみだけは一人前だから始末が悪い。 
こんな日本に誰がしたと責め、あいつが悪い、こいつが悪い、政府は何してると考える前に、では自分は国のため、人のため、会社のために如何ほどのことをしているのか、またこれまでにどれだけの努力をしたのかを問うべきだろう。 
親方日の丸で寄りかかってきたつけが、いまや年金問題となってはね返っているし、次は介護保険、健康保険が大変なことになるのは誰の目にも明らか。 
その帳尻合わせが何れ社会保険の値上げ、消費税アップとなるのは自明の理である。 
そうなって国を責め役人に怒っても「Too Late」であり、分を忘れて勝手なことばかりしてきたつけが回ってきたと、潔く諦めて自ら住み難くした国に住むしかあるまい。これを自業自得という。いまさら自己責任など言う気もない。自分の行動の責任は全て自分にあるのが世の摂理なのだから、それが厭なら分を弁えること、身の丈に合った生活を考えるべきであろう。人のせいにするなんて飛んでもないことだ。身からでた錆なのである。