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プロフィール
三原淳雄
 

2006年10月17日
三原 淳雄

40年前の日本とアメリカ
 

 先進国で唯一、人口が増加しているアメリカではこの10月17日朝に人口が3億人になると米誌が報じていた。 
 始めてアメリカに行ったのが1970年時と較べてみると、この約40年でアメリカが如何に変わったか、なかなかに興味深いし、ある種の感慨すら覚えてくる。 
 当時のアメリカの人口は約2億人と、日本の一億人のほぼ倍、その後日本も1億2千万人まで増えたが、同時にアメリカも同じペースで増えていた。ところがここにきて様子は様変わりとなり、依然として増え続けているアメリカと、減少に転じた日本といった具合にはっきり変わっている。 
 人間が増えれば当然住宅が必要になる。この間アメリカの住宅戸数は6000万戸から一億1300万戸と約2倍になった。住宅税制が新規取得はもちろん中古市場の売買にも有利になっていることもあって、住宅需要がアメリカ経済の活性化に大きく寄与したことは言うまでもない。 
 さてその住宅の価格だがこの間のインフレも手伝ってか、 新築一戸建て平均価格は67年の二万五千ドルが、40年後のいまは20万6千ドルと約10倍に値上がりしている。 
 最近アメリカの住宅バブル崩壊を心配する声が高まっているが、長期的にみれば人口が増えている限り、バブル崩壊の影響は限定的であると考えられる。 
 短期的にはこの間も住宅を巡って中小金融機関(セービングアンドローン)の破綻が起きて大騒ぎとなったりしたこともあるが、アメリカの国民のエクイティ(いつでも実現可能な資産)は着実に増加してきたのである。この住宅のエクイティの増加は金融商品の多様化ももたらし、ホーム エクイティローンなどの出現で、住宅の値上がり分で新たにローンを組んで、生活を楽しむことも出来るのでこれもまた経済を活性化しているのであろうことは想像に難くない。 
 地位や月給が上がれば、税制を活用して即刻ローンを増やして大きな住宅に移り、それが値上がりすれば再びローンを利用して生活を楽しむなり、ハッピーリタイヤといった仕組みが生活に組み込まれているアメリカでは、人口が増えている限りこのシステムを楽しむことが出来るのである。 
 翻って日本を考えると、住宅に関わる規制や税が複雑に絡み合い、高齢化社会になっても気軽にサイズに合わせて買い換えようとしても、その手続きの複雑さや税のからみもあって、アメリカのように簡単には出来ない。 
 おまけに人口は減っていくのだから、もうそろそろ抜本的に住宅税制や規制も大きく見直し、如何に住宅を利用して、人生を住宅を楽しむことが出来るかを考える政策を論ずる時だろう。 
 誰しも快適な住宅に住みたいし、人生の達成感を肌で感じることが出来るのも住宅がいちばんのはず。住宅で人生の夢が叶えられないから、せめて高級車をと外車に走るという妙な形でしか人生を楽しめないのはどこか発想がおかしい。もう住宅の戸数は大きく余っているのだから、抜本的な発想で改革しようではないか。