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プロフィール
三原淳雄
 

2007年11月22日
三原 淳雄

リスクに挑戦してみては?
 

 サブプライムローン問題で世の中大騒ぎだが、この騒ぎのなかでとくに印象的なのがアメリカのトップの身の処し方である。 
 大赤字が表面化してからもう既にメリルのオニール、シティのプリンスと二大巨頭が辞任もしくは追い出されたが、アメリカに見習う点があるとすればここだろう。 
 日本とはここが大違いである。 
 バブル崩壊後日本経済は長らく呻吟の時間を止む無くされたが、その間日本の金融機関のトップが潔く責任を認めて辞任したとか、社外取締役会によって追い出されたというケースは皆無であり、役人の検査による嫌がらせみたいな目に遭わされて渋々辞任させられたケースが殆んど。 
 そのためバブルの処理が遅れに遅れた。 
 最終的には不良債権を叩き売らざるを得なくなり、その不良債権を叩きに叩いて買ったのが欧米の金融機関。彼らがしこたま儲けたことは良くご存知だろう。当たり前の話だがリスクにはリターンがついてくる。しかしリスクはなかなか取り難いもの。そこで欧米のトップはリスクを取る決断を求められ、うまくいけば巨額の報酬、失敗すればたちまちクビといった具合に責任と報酬とリスクをセットでとるのが当たり前となっているのだが、日本はまだ到底その域には達していないようだ。 
 最近の日本のメガバンクの利益が半減し、その一因としてサブプライムが言われているようだが、主な原因は違うのではないか。 
 むしろ従来のコマーシャルバンキングではもう儲からなくなったということだろう。 
 そのためリスクをとる経営が必要とされるのだが、今回サブプライムがらみの損失が少なかったのは、リスクをとれずに結果オーライだったから、バブル崩壊で散々な目にあったので、もうリスクは懲り懲りというのでは、この先大きく成長することなど考えないほうがいい。 
 日本の不良債権問題では海外勢にしばしばいいところ取りをされ、大儲けされて口惜しい思いを散々しているはずだから、そろそろしっぺ返しを考えてみるぐらいの心構えで臨んでみてはどうだろうか。 
 いまやサブプライムがらみの金融商品は投げ売り状態で値がつかないと聞く。 
 もちろんなかには本物の毒入り商品もあるだろうが、精査すれば思わぬ出物もあるのではないだろうか。市場がパニックになった時は思はぬ不合理な投げが出てくるもの。 
 100に対していまの気配値は20前後とか聞くと、かつて100億円の不良債権を10億前後で海外勢に持っていかれた時と状況はよく似ているように思えてならないのである。こんな恐ろしいことは下っ端では出来るはずもない。秀れてトップの決断に委ねるしかない。もしそれでうまくいけば巨額な報酬を取ってくれてもいいではないか。 
 失敗したらクビになればいい。さして大きなリスクでもあるまい。何故なら自分たちでリスクもここまで下がってくれば事前に想定できるはずだから限定できるはず。 
 とはいってもいまの日本には残念如らまだリスク嫌悪のお国柄が根強いため、折角民間がやる気になっても責任もとらないくせにリスクもとらない役人が何かにつけしゃしゃり出てくるので、たちまち大目玉を喰らう結果となって、またチャンスを逃がすのだろう。口惜しい限りである。 
 駄目でもともと、うまくいけば世界中から日本の勇気が賞賛され、加えてひょっとしたら不良債権に向こうの金融機関がおまけでついてくるような、つまり買収出来るようなチャンスではないのかと思うのだが。 
 誰かやってみてくれませんか。